ABOUT
受け継いだのは、着物と「覚悟」
レンタル着物「かのや」のルーツは、一軒の呉服店にあります。
それは、義理の祖母が営んでいた「か乃や」です。
一昨年、92歳でこの世を去った彼女が店を立ち上げたのは40歳の時。
会計事務所の社員から一念発起し、女性が起業することなど稀だった時代に店を構える。
また彼女はシングルマザーでもありました。
新しい人生に立ち向かうその苦労と覚悟は、同じ働く女性として、想像するに余りあります。
生前、レンタル事業の構想を伝えたとき、祖母は大切にしてきた着物を私に託してくれました。
そして、彼女とたったひとつだけ約束を交わしたのです。
「あさみさんが良いと思う人と、良いと思うことをやってね」
その言葉が、今の私の指針になっています。
私はこれまで約20年間、アパレルのデザイナーとして服作りに携わってきました。
目まぐるしく変わる流行、大量に作られ、消費されていく衣類たち。
そのサイクルに身を置きながら、どこかで「装うこと」の豊かさを見失いかけていたのかもしれません。
祖母が残してくれた着物は、何十年経っても色褪せず、むしろ時間を経て美しさを増していきました。
「良いもの」は、時代を超える。
祖母との約束を守り、私が心から信頼できるチーム(良い人)とともに、
自信を持って美しいと思えるもの(良いこと)だけをお客様に届ける。
それが、新しい「かのや」の在り方です。
袖を通す人の人生に寄り添う、嘘のない一着を。
ここから、また新しい物語を紡いでいきます。
「かのや」店主 成田麻実